日時:2020年4月26日(日)14:00~16:00 ZOOMによる会議
参加資格:新型コロナウイルスに関連したこころのケアに興味のある方
参加費:無料
3月7日に行われた第一回では、中国での現状を聞き、支援実践者から、先行事例や対応・支援を学び、北海道など感染者が急増している地域の現状を伺いました。93人がオンラインでつながり、今後来るべき事態に備えるため、智恵と励ましを与えられ、非常に有意義な機会となりました。そして、この一ヶ月、日本では感染者が増え続け、7都府県、さらには全国に緊急事態宣言が出され、休校が続き、休業要請も出される事態となっています。 第二回では、日々変化する国内の状態を鑑み、日本国内の①医療(総合病院の臨床心理士)、②教育(スクールカウンセラー)、の各分野から現状と支援の実際についてお話を伺います。 また参加者からのメッセージや質問の機会を設け、それぞれの現場でできることを見出し、さらなる実践につなげていけるような機会にしたいと考えています。先の見えない大変な状況においても、一人ひとりがそれぞれの場で力を発揮できるような豊かな研修になることを願っています。 参加対象は、日本国内で心理支援を担当する臨床心理士、公認心理師、教育関係者、医師その他医療関係者の方々など。(特に参加資格は設けていません。) ※ただし、研修内で出された個別の事例や実践については、外部に拡散されないよう、守秘義務の徹底をお願いいたします。
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会長メッセージも、あわせてお読みください。
Covid19感染症への心理支援に関する第2回情報交換会に向けて
アジア災害・トラウマ学会 会長 髙橋 哲
ついに世界的なパンデミックにまで拡大してしまったcovid19ですが、様々な領域で心理支援に係るお仕事に従事されている皆様にはいかがお過ごしでしょうか。広く外出の制限がかかり、さらに人と人の接触が自由に行えない状況の中で、多くの人々が不安を抱えつつも孤立を余儀なくされている事態が目に見えているのに、私たち心理支援者は、これといった有効な手立てが行えないもどかしさの中で、忸怩たる思いを日々抱えているというのが正直なところではないかと推測しています。 さて私たちアジア災害トラウマ学会では、1か月前の3/7に、「on line 研修・情報交換会」を行い、幸いにも100名に達する多くの方々のご参加をいただき、充実した研修と情報交換の場を持つことができました。研修については、このテーマに関する豊富な先行経験を持つ中国の、北京教育学院、伍芳輝先生から「北京市小中学校の教員及び生徒のこころのケア指針」というテーマで、貴重なお話をしていただき、これからの私たちの心理支援活動にとっての大きな方向性を提示していただくことができました。さらにその後の情報交換会では、自由な活動が困難な状況の中でも、各地域で様々な取り組みが行われていることを共有することができ、支援者相互のつながりの確認が、それそれの地域での活動の大きな励みになったのではないかと思います。 とはいえやはりこの領域は、私たちにとって未知の領域であるがゆえに、何をどのように行えばよいのか、感染が日々拡大する今の時期には何が必要なのかなど、まだまだ手探りで進んでいかなければなりません。そのような手探り状態を自覚しつつも、私たちの学会では先日の理事会で、さしあたり次のような2つの方向性のもとに、とりあえず活動を持続していくということを確認しました。 1 国内のみならず世界各地での感染症に対する心理支援に係る情報を集め、蓄積し、共有・公開していくこと。 2 支援者同士のつながりを目指したネットワーク作りを、国内だけでなく、アジアまた 世界にも広げて行くこと。 情報の集積と連携、この二つの柱となる方向性は、対象領域が未知のものであったとしても、基本的には欠かすことのできない活動であると思えます。 本来ならばこの二つに加えて、1の柱を発展させ、集められた情報を精査することで、この困難な状況の中で必要な心理支援の在り方を積極的に提言していくことも、学会である以上当然行われなければならないことだと思います。さらに2の柱の発展形として、支援者同士の連携だけではなく、実際に心理支援を必要としている人々とも繋がり、具体的な支援を提供していく活動も行れわなければなりません。 しかしながら、現在の私たちの組織は小さく、そうした発展形態をいますぐ行うだけの力はありません。したがって、そのような発展形態を志向しながらも、さしあたりはできるところから進めていくしかないだろうと考えています。 さて、今回の情報交換会は、上記2の柱、すなわち支援者同士のつながりを目指したネットワークづくりの一環として行われるものです。今回のcovid19感染症は、人と人のつながりを切断し、さらに人々の行動範囲をどんどん縮小させていくという性格を持っています。発生当初は、「水際対策」という旗印の下、国境を閉鎖し、都市を閉鎖するということが行われました。それには一定の意味があることは確かなのですが、しかし現実的な関係を切断する閉鎖が行われても、もう一方で、情報の共有、連携の確認といった想像的な関係の密接化は進められなければなりません。そうしないと私たちの社会はどんどん貧困化していくでしょうし、そのような貧困化が進行すればするほど、感染症との戦いに勝てる可能性が狭められていきます。逆に私たちがつながりを確認し、それぞれの持つ情報を共有することができれば、それは私たちにとって感染症と戦う上での大きな力となっていくことでしょう。誰かがどこかで頑張っているということを知ることは、私たちに大きな力を与えてくれます。さらに支援者どうしのつながりが密接化することは、先に挙げた1の柱、即ち感染症への心理支援に係る情報の蓄積、共有といったことに資する意味合いも大きいと思えます。 そうした観点から今回の第2回情報交換会を行いますので、前回と同じく多くの方々のご参加をお待ちします。 感染症の拡大は日々切迫しており、私たちを取り巻く状況も日々変化している中での開催ですので、どうしても直前のご案内にならざるを得ないことについては、どうかご容赦ください。そのかわり、このような連携のための情報交換会は、少なくとも2週間から1ヶ月といった間隔で持続的に行っていきたいと考えていますので、どうかお時間の許す機会にご参加いただければと思います。また、何回かに一回は国際的な連携の場として呼びかけていきたいと思っていますので、どうかご期待ください。 2020,4/13 髙橋 哲 注1 なお、一度ご参加いただいた方には、web会員となっていただき、その次の会の案内はお送りさせていただきたいと考えていますので、もし案内が不要の場合はご連絡ください。 注2 この情報交換会を呼びかける対象は、臨床心理士、公認心理師などの心理学領域の支援者だけではなく、医師、看護師、保健師などの医療領域の支援者の方々、また教員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど教育領域の支援者の方々、その他福祉領域の方々など、広く心理支援に係る方々としています。
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